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海の民 モ―ケン

昨年12月26日に発生したスマトラ沖大地震の際、長老の言い伝えを守り、大きな津波の災害の中、奇跡的に人的災害がなかったことで記憶にあったモーケン族について、JICA(国際協力機構)の月刊誌『国際協力』に掲載されていました。

モーケン人とは、彼らの言葉で「溺れた人々」を意味するそうです。

神話によれば、はるか昔に大洪水があり、海に取り残され、以来、モーケンは船で暮らしているらしい。
カバンという長さ10メートルほどの船に、家族4~6人が乗り、浅瀬で貝やナマコを拾い集めて乾燥させて、売って生計を立てる。その人数は現在2000~3000人と言われる。

"ツナミ"のニュースが入って、その後、現地に入った調査団は、意外な事実を報告した。波にさらわれ亡くなった人はほとんどいないというのだ。

船や海岸に建つ家のほとんどは破壊されたが、人々は海の異常に気付くと、すぐに高い場所に避難したそうだ。海が突然引いたり、色が変わったりしたとき、危険を察知した。彼らは古くからの伝承により、逃げることを知っていたのだ。
 
そうして、毎日海を見て暮らす人々は、助かったのだった。(記事より抜粋)

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もう何年も前に白山麓にある自然観察舎へ野生のサルの観察に行った事があります。山の斜面に屋根だけの観察舎でサルを眺めていました。白山麓には、いくつかの群れが生息していたのですが、その日は大きめの群れが来ていました。静かにしばらくあそんだり、エサをついばんだりしていたところ(当然餌付けはされていません。自分たちでエサを探して食べています)

一匹のサルが甲高い声を上げたと思ったら、群れはいっせいに来た方角に消えるように去っていったのです。
パラパラと雨も降り始めたな・・・・と思って、しばらくあって、山の方からまるで大きな滝が落ちてきたように、泥流が激流となって一瞬にして川が目の前に現れました。
サルたちが、去った時は私たち人間はこのようなことが起こるとは予想もしていません。

鉄砲水です。
あの時、子供たちと一緒に初めて自然の脅威を目の当たりにし、そして、野生の生き物たちのその予知能力とも思えるような鋭い勘を知ることが出来たのです。
by angelglobe | 2005-07-14 16:15 | メッセージ