名前シンクロがつなぐもの

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先日の記事の『名前』の部分の補足です。

ブックトークの会は無事に終わりました。
すごいなと思うのは、アイルランドの昔話やハイチの昔話にも、ドイツのグリム童話、そして日本の昔話にも同じように『名前』に重要な意味のある昔話が存在していたんですね。

中でも『ゲド戦記Ⅰ影との戦い』
これは昔々に読んでいたのですが、この中でも名前に重要な意味があるということを知って、もう一度最初から読み直してみました。

d0010900_205201.jpg「影との戦い―ゲド戦記Ⅰ」 アーシュラ・K・ル=グウィン 著/清水真砂子 訳 1968年 米国初版 

アースシーという多島海世界に、生まれながらに魔法の才を持った少年ゲドがいた。
魔法の修行をするうちに、慢心と驕りから「死の影」を呼び出してしまう。
そして、その死の影と対峙するという話なのですが、
そこで名前。
この時代は本当の名前を知られるということは魂を抜かれると同じことだったようで、みんなが通称で呼び合っていました。
ほかにも、例えば石に魔法をかけるなら、その石の本当の名前を呼ばないと魔法をかけることができないというように、魔法を使うためには全ての本当の名前を知る必要があったようです。

ゲドは、自分が呼び出してしまったその死の影を恐れ、大切な魔術の師の命を犠牲にしながら、なおも逃げ続けます。
ところがあるとき、彼は、この死の影をそのままにしておくことによってたくさんの人々が犠牲になることの危機を理解し、影と対峙する決心をしたのでした。

影と向き合うという揺るぎない覚悟と決心を持って、いよいよゲドは命がけで名もない影を追い詰めていきます。
そして、とうとう向き合ったとき

ゲドは影を抱きしめて、その名を呼ぶのです。


「ゲド」



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by angelglobe | 2012-08-11 22:16 | ライブラリー