田舎

d0010900_1015060.jpg写真/文=ジョニ―・ハイマス        『田舎』





「学校の図書館に置くといいですよ」と、自らも写真をお撮りになる美術の先生の推薦で購入したのがこの本でした。



ジョニ―・ハイマス、彼は30年あまり日本に滞在し、日本の原風景をカメラにおさめてきたイギリス人写真家です。田舎こそ日本の心が住む場所、古代から脈々と続く日本のルーツが残っている場所であり、日本の伝統が残っている場所は、田園地帯に限らず、すべて「田舎」なのだと定義しています。


ジョニー・ハイマス氏が、友人である、宇宙飛行士 秋山豊寛さんについて書いている文の中から・・・
秋山さんは宇宙船の窓から初めて地球を見たとき「地球という名のこの小さな星が、無数の命を養っている。世界は一つ、国境などいらない。地球が一つの星くずから生まれたのなら、そこに生きとし生けるものはみな平等であるはずだ」と思ったそうです。

そしてまた、彼が福島県で農業を始めたことは既に知ってはいたのですが、その理由は「この母なる地球との接点を持ちたい」ということだったと、ようやく理解に至りました。

ハイマス氏もまた、NASAの宇宙飛行士が月で撮った、地球の映像を見て、このように書いています。
「その荘厳な光景に、地球を愛し、保護することの重大さを改めて思った。地球を守ろう。
 けっして傷つけたり汚したりせず、自分の体のようにいたわろう。
 地球を愛する者にとって、それは当然の行動なのだ」と。
                 
                 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐◇‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

ゆっくりとページを開きながら、異国の人の目が、日本の風景の中に探す原風景は、何だったのだろうか、という気持ちがよぎり、そして、その異国の人と共に“人間として”共通の原風景を写真の中に探している自分がいることに気が付きました。

バリ島ウブドゥの熱帯雨林へのランドクルーズで一緒になったアメリカ人旅行者が、途中で寄った丘の上に広がる一面のライスフィールドに感嘆の声をあげ、しばらく動かなかったのを思い出しました。ライスフィールド‐たんぼは、私の中には、当たり前のようにあった風景だから、それは、ただ懐かしさのようなものだったけれど、彼らにとってのその感嘆は、「地球の原風景」への憧れだったのかもしれないとフッと思ってしまいました。
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by angelglobe | 2005-07-20 11:45 | ライブラリー