星野道夫
2006年 08月 08日
今日でちょうど10年。
今日学校の図書館に届けられた本です。
『星野道夫と見た風景』 / 星野道夫 星野直子 著
星野道夫さんと妻 直子さんとの初対面から最後の時までを
アラスカでの撮影にも同行した直子さんの目を通して書かれた夫、星野との半生の記録です。
1995年2月に星野がずっと会いたかったジェーン・グドールとの出会いを果たした時の写真も載っていますが、
それは、まるで運命の出会いのように「会ったその瞬間に、もう私たちは10年来の知己のように打ち解けてしまいました」と話したということですが、二人一緒の写真は、何か絆のようなものを感じさせてくれます。
心に残った一節をここに残したいと思います。
◆
以下、本文より引用。
・・・・自然写真を撮るためにもっとも必要なものは何かと聞かれたら、それは対象に対する深い興味だと思う。初めは漠然とした気持ちでいい。花、昆虫、ある種の生き物への興味、山への憧れ、あるいはある土地への思い・・・。
それが何であれ、まず、その対象に対するマインドの部分での関わりである。
そして次は、その気持ちをさらに深めていくことが必要になってくる。言い換えれば、どんどん好きになっていくプロセスだと。
それが、勉強していくことだと思う。
私の場合も、初めは、本当に漠然としたアラスカへの憧れだった。しかし、この土地を旅するにつれ、さまざまな人びとと出会うにつれ、そしてアラスカに関するさまざまな本を読みながら、私はどんどんアラスカに惹かれていったのである。
それは写真の技術とは直接関係がないかもしれない。しかし、その遠まわりなプロセスは、ひとつの対象に対しグローバルな視点を与えていくことになる。つまり、何を撮るか、切り取っていくか、という力である。 (初出:不詳「自然写真家という人生」)
by angelglobe
| 2006-08-08 20:56
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